今回の滞在に関する契約書にサインをした。開催時期のこと、日当のこと、制作費のことなどが書かれていた。今まで僕が参加してきた展覧会では、契約書が用意されていることはほぼない。たぶん、リヨンのときと広島で展示したときには契約があったが、サインをするような契約は久しぶりだった。その場で、6万円分支払われた、30日分の日当が一括で支払われた形だ。日本円で500円くらいの価値で6万円分支払われたので札束である。おそらく120枚紙幣があると思われるが、細かく確認することはしなかった。
僕は、インドネシア語ができないので、お金にものを言わせて、コミュケーションするしかないと思っている。と言うのも、お店でお金を払うことが、一番簡単なコミュニケーションだと思っているからだ。なので、このお金を湯水のごとく使い果たすことが、今回の目標であり、創作活動に繋がるに違いない。これは日々の生活費として渡されたものでもあるが、とても大事な制作費でもある。しかし、1食200円くらいなので、大盤振る舞いをしないと目標が達成しないかもしれない。
インドネシアでもスマートフォンで決済をするサービスが進んでおり、紙幣は伝統的なマーケットや屋台でしか使わないと言っていた。そういったアプリは、銀行口座や電話番号と紐づいていたりするので、僕が決済アプリを使うのはやや難しそうだった。支払い方法を現金に設定してデリバリーサービス等を使うこともできるようだったが、ちょっと無理かな?
お金に関する技術が進んできて、マクドナルドでハンバーガーを買うように、どこにいても同じようにお金を使うことができれば、世界はもっと近づいてくるのだろうと思った。
契約のあと、SIMカードについて対応してくれた。スマホの個体番号をインドネシア政府に登録しないと、SIMフリー端末でもSIMが使えないということがあり、僕のスマホでは使えなかったからだ。90日以内の滞在であれば、登録は不要だと聞いていたが、購入してくれたSIMとの兼ね合いで、それができなかったのかもしれない。個体番号が登録されている余っているスマホを借りて、テザリングをすることになった。
これで、一応、最も大事なツールであるお金とスマホが用意できた。あとは、これからどんな出会いがあるかにかかっている。異国でのコミュニケーションは、お金とケータイが何よりも大事だと、きっと思われている。そうではないモノを探せたら、それが作品になるのかもしれない。
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