day7-1 金曜のコーヒータイム

滞在記

 部屋の中に砂が溜まっている所があるなあとは思っていたが、蟻が巣をつくっていることに気が付いた。放っておくと建物が壊れるのではと思いながら、蟻を観察。しばらくすると、今日も午前10時頃に連絡があり、コーヒータイムに誘われた。一人では言葉ができないので、なかなか仲間に入れてもらうことはできないはずだが、毎回誘ってくれるのでとても助かる。昔、長崎の伊王島でレジデンスしたことがあった。ここと似たような雰囲気がある漁師町だった。こことは漁師町ということも似ているし、人と人との距離が近く、地域の結びつきが強い部分や、信仰がある街だったということでも共通点がある。あの時は、日本語が通じたから一人で飛び込みで話しかけたが、皆さん良くしてくれて、時折地域の行事などにも呼んでくれたりしていた。もう10年以上前のことだが、ここの雰囲気は、あの時のことを思い出す。

 コーヒータイムではいつものように、何の話をしているのかよく分からないが、いろいろな話をしていた。急に僕の話をしている様子になったから、何を話しているのか聞くと、イスラム教のことを学ぶ中学校、高校の校長先生が、僕を学校に招待するという話をしていた。昨日学校を訪問した人たちが日本人が来ているという話をしたらしく、校長が興味を持ったようだ。それで、あまり招待の中身はよく分からなかったのだが、コーランを学んだり、アラビア語や英語、インドネシア語を学ぶ学校のようだということは分かった。イスラム教とは関係なさそうな日本語もなぜだか学ぶ人もいるらしい。とにかく、校長が日本に興味があり、行ってみたいらしく、それもあって話がしたいということだと理解した。それから行けばイスラム教のこともいろいろ教えてくれることになりそうだとのこと。おそらく月曜に訪れることになりそうだ。僕はイスラム教ではないし、悪い生徒だと思うが行ってもいいのかと聞いたが、問題ないと言っていた。

 僕は海外では、名前をイチロウと言っている。長いと覚えるのが大変だし、覚えてもらいやすいほうが近づきやすいということもあるからだ。中国では、イチロウという音が、一斤肉(肉500g)という音に似ていることから、時折そういう名前を使ったりしていたし、韓国ではLeeという苗字が多いが、これは韓国ではイと発音する.なので、イ・チロという名前にしているから、時折チロと呼ばれたりする。それで、ここでもイチロという音に何か意味があるか聞いてみた。するとplantingと言っていた。イチが植えるという動詞で、ロがつくと複数形になるという説明だったと思う。あまり面白くない名前だった。

 今日は金曜日だ。金曜日の12時からの礼拝は、イスラム教の男性にとって大事な時間だ。普段は自宅で礼拝する人が多いし、礼拝しない人もたくさんいる。しかし、金曜の12時は、週に一度、男性は「必ず」モスクに行かなければならないらしい。それで、今日のコーヒータイムは、いつもの半分以下の一時間半くらいで解散。みんな礼拝のために帰っていった。僕も行くかと聞かれたが、行かないほうが良さそうだから、スタジオに戻ってこれを書いている。(PM12:12)

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