day6-4 深夜食堂

滞在記

 一人で夜ご飯を食べたし、たぶん今日は皆用事があるんだろうから、スタジオには来ないんだろうと思い、風呂をした後早めにベッドで休憩した。しばらく転がっていたら、いつの間にか、Prewanganのリーダーで、いつも気にかけてくれている人がパソコン作業をしていた。今度の伝統的な祭りで、獅子舞のようなパフォーマンスが予定されているのだが、それに使うロゴのようなものを制作していた。

 それで、部屋から出たらビールを飲んでいたから、僕も飲むことにした。ワインも出して、二人で飲んだ。随分長く話していたから、いろいろ話したのだが、彼は、Prewanganのリーダーというだけでなく、こないだ滞在したSERBUK KAYUを立ち上げた人でもあったし、今は有名になっているらしい別のコレクティブにも参加しているらしかった。複数のコレクティブに参加するというのは、凄いエネルギーだと思う。それから、どうして僕がPrewanganを選んだのかという話になった。僕は彼らのInstagramでビーチのウンコの画像があったからだと答えた。それで、昔、沖縄のビーチに行った時、あまりにも綺麗なビーチで、誰もおらず静かな場所だったので、急に美しすぎる景色を壊してやりたくなり、ビーチで野グソをして写真に撮ったことがあるという話をした。それで、彼らのウンコ画像の説明も聞いた。僕は、あの画像は人のものだと最初考えていなかったのだが、ここのビーチでは時折、ビーチで大をする人がいるようだ。きっと僕と同じ気持ちでしているのかもしれない。それで、彼らは数人で等間隔に離れてビーチの端から端まで歩いていき、ウンコが落ちている位置を地図上にマッピングしていったそうだ。そうしてマッピングした位置を五線譜に写し、音楽にしたらしい。Song of shitというタイトルらしいのだが、とても面白いと思った。汚いものを美しくしようとする意図は、僕のしたこととは逆だが、面白いと思うポイントは僕とも似ているような気がしてきた。彼も、美術教育を専攻してきたことや、絵画が退屈になり別のことをし始めた点、それから、メカニカルなことやプログラムにも興味がある点など、いくつか共通点もありそうだった。

 話は終わらず、夜の13時を迎えた。ワインのボトルもすっかり空になっていた。それで夜13時からオープンするレストランがあるから行くことになった。このレストランは、数年前に朝早くから漁の仕事をする人たちに向けてオープンしたそうだった。到着するとおばちゃんが料理をしていて、まだ全部調理し終わっていないようだったから、みな店の床に転がって待っていた。タイル張りで清潔感があるし、奥の部屋の壁が黄色く塗られていて、深夜とのコントラストが美しい建物だった。
 ピーナッツを使ったソースが全面にかけられていて、ココナッツの風味もあり、少し甘辛さも感じられた。魚や卵などのたんぱく質、テンペイ(大豆の揚げ物)、ご飯、野菜など、深夜の食事としてはボリュームがあるが、漁師からしたら朝ごはんなのだから、このくらいは必要だろう。
 
 どっかり食べた後就寝。今日は少し運動もしたが、食事が上手いので痩せる見込みはなさそうだ。

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