夜21時。コーヒーを飲みに行くというから、僕もインポーのバイクの後ろに乗った。しばらく街の中を走る。通ったことがない住宅地をバイクの後ろで観察。夜でも玄関の前でくつろいでいる人がたくさんいた。全然コーヒー屋にたどり着かない。真っ暗な道へ左折。おそらく両サイドが田んぼになっているが、真っ暗で何も見えない。どこへ連れて行かれているのかと思っていたが、しばらく乗っていると、工房のような所に到着した。Prewanganのメンバーの一人がスピーカーをつくる仕事を手伝っていた。彼は昨日遅くにアラックを持って来てくれた人だ。

この工房は、壊れたスピーカーなどを集めて、新しいスピーカーにして販売している工房だった。工房のオーナーは、アンプの基板を再利用しようとしていて、配線がどうなっているかチェックしていた。どれもDIY的なつくりで、コンパネなどを組んでアンプやスピーカーを作っている。大きなサウンドシステムは、日本円で数十万円するような価格帯で設定しているようだった。
僕たちが到着してすぐに、木の枝などを集め、乾燥したトウモロコシの芯を入れて火を起こし始めた。大きな根っこのようなキャッサバを持ってきてそれを焼き芋のように焼く。1時間くらいはそのまま直火で焼いていただろうか。


キャッサバという名前は聞いたことがあったが、本物を見たり食べるのは初めてだ。焼かれたキャッサバは、サツマイモのようにも見えるが、真っ黒に丸焦げになっても表面が硬い。あまりに硬いものは地面に叩きつけて割っていた。黒焦げの皮と暗闇とのコントラストで中は真っ白に見えた。食べてみると栗のような食感。味は、じゃがいもに似ていると感じた。米や麺などいろいろな主食が今はあるが、昔は主な炭水化物源としてキャッサバはよく食べられていたそうだ。それにしても、焚き火で1時間も調理にかかるとなれば、日本でキャッサバを見つけたとしても、この食べ方はなかなかできそうにない。帰りに余っていたキャッサバを一つもらった。
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